GLOSSARY 用語集

デバイスロケーションデータ

■ポイント(要約)
デバイスロケーションデータとは、一般社団法人LBMA Japanが定義した用語で、GPSやWi-Fi、ビーコンなどの技術を用いてスマートデバイスから取得される位置情報データのことです。このデータは、都市計画、マーケティング、物流、市場調査など、さまざまな分野で活用されています。データの利活用にあたっては、ユーザーのプライバシー保護が最も重要視されており、適切な許諾取得やデータの匿名化が徹底されています。

スマートフォンやタブレットなどのデバイスが私たちの生活に深く浸透する中、これらのデバイスから取得される位置情報データの重要性が高まっています。この位置情報データを業界団体が定義した言葉が「デバイスロケーションデータ」と呼ばれ、一般社団法人LBMA Japanによって定義された用語です。本記事では、デバイスロケーションデータの定義や活用事例、プライバシー保護への取り組みについて解説します。

INDEX

デバイスロケーションデータとは?

デバイスロケーションデータとは、GPS、Wi-Fi、ビーコンなどの技術を利用して、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスから取得される位置情報データのことです。一般社団法人LBMA Japanが定義した用語でこれらのデータは、ユーザーが許可したアプリケーションやウェブサービスを通じて収集されています。また、個人を特定できないよう匿名化されており、さまざまな分野で活用されています。

デバイスロケーションデータとは

デバイスロケーションデータの特徴

  • 多様な取得手段:GPS、Wi-Fi、ビーコンなど、さまざまな技術で位置情報を取得します。
  • 匿名性の確保:デバイスロケーションデータの収集・活用においては、個人を特定できない形でデータを収集・活用し、プライバシーを保護します。
  • ユーザーの同意と透明性:データ収集の目的や利用方法をわかりやすく説明し、オプトアウト(データ提供を停止)やデータがどのように活用されるのかを透明性を持って提示します。
  • ビジネスの活性化:マーケティングの最適化や物流や店舗運営などで、データに基づいた最適な意思決定に役立ちます。
  • 社会的な有用性:交通機関の混雑状況の把握や、災害時の避難支援など、公共の利便性と安全性を高めます。

デバイスロケーションデータの活用シーン

市場調査

消費者の行動パターンを分析することで、新製品の開発やマーケティング戦略の策定に活用されています。どの地域の人々がどの店舗を訪れているか、滞在時間や訪問頻度などのデータをもとに、ターゲット市場のニーズを深く理解し、効果的なビジネス戦略を立てることができます。

都市計画

人の流れや交通量を把握することで、都市の設計や公共交通機関の最適化に役立てられます。例えば、混雑が頻発するエリアを特定し、新たな道路の建設や交通システムの改善を行うことで、住みやすい都市づくりに貢献します。また、災害時の避難ルートの策定や防災計画の立案にも活用されています。

クーポン・広告の配信

ユーザーの現在地や行動履歴に基づいて、関連性の高いクーポンや広告をリアルタイムで提供することができます。例えば、近くの店舗のセール情報や限定クーポンを配信し、ユーザーの購買意欲を高めることで、効果的なマーケティングが可能となります。

感染予防対策のための人流解析

人々の移動パターンや行動範囲を分析することで、感染症などの拡大を予測・防止する対策が可能になります。コロナ禍では、混雑する場所や時間帯を特定し、効果的なソーシャルディスタンシングや感染拡大防止策を講じるなどの活用が行われました。

物流

配送車両の位置情報を活用して、最適な配送ルートを策定することで、配送時間の短縮や燃料コストの削減が実現します。また、在庫管理の効率化にもつながり、物流システム全体の改善に貢献します。これにより、顧客満足度の向上やビジネスの競争力強化が期待できます。

プライバシーへの絶対的な配慮

これまであげたデバイスロケーションデータの利活用において、ユーザーのプライバシー保護は最も重要な課題となります。データの収集は必ずユーザーの明確な許諾を得た上で行われ、また、そのデータ提供を停止できる仕組みが整備されています。そのうえで、収集されたデータは個人を特定できないよう匿名化され、統計的な処理を施した上で活用されています。

一般社団法人LBMA Japanのプライバシーに関する取り組み

一般社団法人LBMA Japan(Location Based Marketing Association Japan)は、2019年に設立された位置情報データを活用したマーケティング・サービスを推進する事業者団体です。同協会は、業界全体での健全なデータ利活用を促進するため、共通のガイドラインを策定しています。このガイドラインは、会員企業が指標・基準として活用できるもので、プライバシー保護の徹底やデータ活用の透明性を確保しています。

スマートデバイス利用者のプライバシーに配慮する取り組み
出典:一般社団法人LBMA Japan 位置情報等のデバイスロケーションデータの利活用にあたって、スマートデバイス利用者のプライバシーに配慮する取り組み

スマートデバイス利用者のプライバシーに配慮する取り組み

ガイドラインの策定にあたっては、会員企業だけでなく、法曹や弁護士、倫理学者などの専門家と協力し、個人情報保護委員会事務局や関連機関への相談も行われています。これにより、法令遵守だけでなく、社会的責任を果たす取り組みが進められています。

共通ガイドラインの策定

わたしたちクロスロケーションズを含む一般社団法人LBMA Japanに加盟する企業は、デバイスロケーションデータの適切な利活用を推進するために、「共通ガイドライン」を策定しています。このガイドラインは、法令の遵守はもちろん、倫理的な観点や社会的な風潮にも配慮して作成されています。これにより、業界全体で統一したルールのもと、プライバシー保護とデータ活用の両立が図られています。

LBMA_改正個人情報保護法
出典:一般社団法人LBMA Japan 位置情報等の「デバイスロケーションデータ」利活用に関するガイドライン

まとめ

デバイスロケーションデータは、一般社団法人LBMA Japanが定義した用語であり、私たちの生活を豊かにし、社会課題の解決にも大きく貢献する情報資源です。その利活用にあたっては、ユーザーのプライバシー保護が不可欠であり、適切な取り組みが求められます。

私たちクロスロケーションズは、業界全体でのガイドライン策定やプライバシーへの配慮を通じて、デバイスロケーションデータの健全で持続可能な利活用を推進しています。データ活用とプライバシー保護の両立を実現し、社会全体の発展に積極的に貢献してまいります。

※当社の共通ガイドラインの策定に関わるリリースの記事はこちらです。

関連情報

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