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【調査報告 第5弾】匿名位置情報ビッグデータから、緊急事態宣言の前後における地方への移動を解析、視覚化 首都圏・近畿から近郊エリアへの移動が顕著に

プレスリリース

クロスロケーションズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:小尾一介)は、自社開発する位置情報ビッグデータ活用プラットフォーム「Location AI Platform™(ロケーションエーアイプラットフォーム)」を使って匿名位置情報ビッグデータを解析し、新型コロナウイルス感染症に関する人流変化を調査しましたので、その結果を調査報告の第 5 弾として発表しました。

今回は、政府による7都府県への緊急事態宣言発令を挟んだ期間の首都圏や関西圏から地方への移動についての調査を行いました。

【結果と考察】

今回の調査では、7都府県への緊急事態宣言(4/8)が発令された前後の人の流れを可視化、特に長距離の移動の可視化を4エリアを対象に行なった。

全体傾向とし、新型コロナウイルス 感染拡大が懸念される今年4月においても、大都市圏から地方エリアへの移動は発生していることが明らかになった。緊急事態宣言の前後の週を比較すると宣言後は、若干移動の自粛傾向が見える。

◾️首都圏から長野/群馬エリア

首都圏から軽井沢などを含む長野・群馬エリアへの人の移動は、緊急事態宣言発令前は首都圏を中心に、一都三県の多くのエリアから移動する傾向が見られる。
宣言後の1週間は、前週と比べ首都圏からのアクセスは23区を中心へと変化が見られる。加えて、計測値に近い前橋や桐生などのエリアからの移動も見られた。
実際に訪れた人数も宣言前の1週間と比べて、約30%減少した。

※赤いエリアは、該当時期に地方に移動した人々の移動元のエリアを示す。

◾️首都圏から北関東エリア

首都圏から那須などを含む北関東エリアへの人の移動は、緊急事態宣言発令前は一都三県の多くのエリアから移動する傾向が見られ、川越など首都圏の中でも北側から北関東エリアへ向かう傾向が見られる。
宣言後の1週間は、首都圏の赤いエリアの分布は減少した。実際に首都圏から訪れた人数も宣言前の1週間比べ、約18%減少した。
緊急事態宣言後初の週末(4/11-12)は、北関東方面へ向かう人は減少しているものの翌12日月曜日は、増加傾向を示し、前日比で約60%増加した。

◾️首都圏から熱海・箱根エリア

首都圏から熱海・箱根エリアへの人の移動は、緊急事態宣言発令前は一都三県の多くのエリアから移動する傾向が見られた。埼玉の川越や久喜など首都圏の中でも北部から神奈川県の南部まで広い範囲から熱海・箱根エリアへ移動している。
宣言後の1週間は、首都圏からのアクセスは一都三県の中でも中央・総武線より以南のエリアや神奈川県を中心に、熱海・箱根エリアへ向かう傾向が強まった。静岡県は緊急事態宣言は発令されていなかったことに加え、藤沢付近から熱海は、車で約1時間程度と比較的近場であるため移動傾向が強まった可能性がある。
しかし、実際に訪れた人数は宣言前の1週間比べ、約26%減少した。
緊急事態宣言後初の週末(4/11-12)は、箱根・熱海エリアへ向かう人は減少しているものの翌12日月曜日は、増加傾向を示し、前日比で約60%増加した。
首都圏から熱海箱根エリアへの移動傾向

◾️関西圏から鳥取・島根エリア

関西圏から鳥取・島根エリアへの人の移動は、緊急事態宣言発令前は大阪・神戸など関西圏および瀬戸内海沿いの多くのエリアから移動する傾向が見られた。
宣言後の1週間は、関西圏からのアクセスは、宣言前よりも移動元エリアの数が減少した。
実際に訪れた人数は宣言前の1週間比べ、約30%減少した。

クロスロケーションズ株式会社では直近の社会情勢を起因とした人流の変化について、位置情報ビッグデータを解析して得た考察を定期的に配信する予定です。当社の持つ解析・視覚化技術とデータを活かし、様々な企業・業態のマーケティング支援のほか、社会の様々なニーズに合わせた情報提供を行ってまいります。

今後、緊急事態宣言の全国拡大(4月16日)や、GWでの人々の移動傾向を、継続的に発表する予定です。

【調査概要】
期間:2020/4/1-4/19
新型コロナウイルス感染症の拡大懸念が広がる中、政府による緊急事態宣言発出前後の1週間をLocation AI Platform で解析

新型コロナウイルスに関する主な出来事

  • 1/26 大手IT企業による全社員へのリモートワーク指示
  • 1/28 武漢からのツアーでの日本人バス運転手の感染、日本での感染が広まり始める
  • 1/31 マスク不足が目立つように
  • 2/ 2 ダイヤモンドプリンセス、香港の感染者がクルーズ船で来日
  • 2/ 6 ダイヤモンドプリンセス、大黒ふ頭着岸
  • 2/25 政府が対策基本方針を発表
  • 2/26 政府によるイベント自粛要請
  • 2/27 全国の小中高等学校の一斉休校を要請
  • 3/ 2 全国の小中高等学校の一斉休校
  • 3/14 東京都で桜の開花宣言
  • 3/20 政府が一斉休校を延長しない方針を発表
  • 3/22 コロナ疲れ・自粛疲れという言葉が目立つように
  • 3/25 東京都知事 週末の不要不急の外出自粛要請
  • 3/28,29 東京都による外出自粛要請。要請に合わせ、各百貨店などが臨時休業
  • 4/7 7都府県への緊急事態宣言発表
  • 4/16 緊急事態宣言を全国へ拡大

【 Location AI Platform とは】

Location AI Platform は、匿名位置情報ビッグデータをAIが素早く分析・視覚化して、販売促進・マーケティング・需要予測などで活用できるプラットフォーム製品です。

流通・小売、外食、不動産などの様々な業種・業界を代表する企業様で活用されています。
データソース:
スマートフォンの複数のアプリから取得されるGPSの匿名移動データ(携帯電話のキャリアを問わず)
データ量:約2,000億レコード蓄積し、毎月約45億レコード追加
含まれるデータ:識別ID (性別・年代情報を含む)、時間、緯度経度
解析手法:独自数理モデル、複数の独自統計処理(特許申請中)
LAPの機能および解析結果
解析結果を、商圏分析・競合比較・消費者訪問地点ランキング・エリアマーケティング広告及び効果検証などで活用可能。具体的な機能は下記の通り。

・ポテンシャル分析
特定地点(店舗、施設、等)やエリアへの来訪率が高い地域や、来訪ポテンシャルが高い地域をマップ上で可視化(AI推計)。選択した地域にモバイル広告やDMを実施することも可能。

・エリア内訪問分析
エリアを選び、特定地点やエリア間の来訪数・占有率の比較や、時間帯別の来訪傾向をグラフで比較可能。

・Hot Placeランキング
特定地点やエリアを訪れた人達が、他にどのような場所を訪問しているかを、ランキングとマップで可視化。

・ビジットアナリシス(推計訪問計測)
特定地点やエリアへの日ごとの推計来訪者数をグラフで表示し、複数の地点・エリアのデイリーの来訪推移を比較することが可能。

・キャンペーンレポート
インプレッションやクリック率などの広告効果を測るための基本的な情報に加え、キャンペーン前後の特定地点やエリアへの来訪状況の変化などを測定可能。

<クロスロケーションズ株式会社について>
「多種多様な位置情報や空間情報を意味のある形で結合・解析・可視化し、誰でも活用できるようにすること」をミッションとしています。位置情報ビッグデータをAIを使って解析・可視化する独自開発技術をコアに新たなプラットフォーム「 Location AI Platform™️ 」の開発・提供を行っています。

<会社概要>
社名:クロスロケーションズ株式会社(X-Locations Inc.)
代表者・取締役:代表取締役 小尾一介
所在地:〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-2-9 小林ビル6F
事業内容:位置情報データ活用クラウド型プラットフォーム Location AI Platform™ の開発・提供
URL:https://www.x-locations.com/

<本リリースに関するお問い合わせ>
クロスロケーションズ株式会社 広報担当
pr@x-locations.com

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