訪日外国人旅行者の数は年々増え続け、日本政府観光局(JNTO)の発表によると年間3,000万人を超えました。外国人旅行者に対する「おもてなし」やサービス向上には、市場のニーズや動向を深く理解することが不可欠です。
しかし、そもそも外国人旅行者の多様な嗜好や国内の動向を把握するにはどのような方法があり、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。市場が増える中、情報が少ないインバウンド対策を成功に導くためには現在起きている市場を理解することが成功につながる重要な一歩となります。
この記事では、簡単に始められる位置情報(人流データ)を活用した訪日外国人旅行者(インバウンド)の滞在先や動向をデータやグラフで高精度に把握できる「インバウンド分析」のサービスについて解説いたします。効果的なインバウンド施策を立案するための参考にしてください。
インバウンド(訪日外国人)分析とは
インバウンド(訪日外国人旅行者)分析は、グローバルな位置情報(人流データ)を活用し、訪日外国人の日本国内における行動や好み、訪問先などの動向を詳細に分析することです。主にインバウンド向けのサービスを提供している企業や自治体が、外国人観光客の地方誘客や消費活性化を図る上で行っています。
訪日外国人の行動や好みを知ることで、企業や自治体はターゲットに合った戦略を練り、魅力的で充実感のあるサービスを提供することができます。また、インバウンド分析の結果から得られる知見は、外国人観光客をターゲットにしたマーケティングやサービスの改善に向けた洞察を提供し、日本の観光体験をより質の高いものに変える手助けとなります。

なぜインバウンド分析が必要なのか
外国人観光客の行動や嗜好を理解し、効果的なマーケティング戦略を策定する上でとても重要となるインバウンド分析を実施する主なメリットは以下の2点です。
差別化と競争優位性
インバウンド分析を通じて、外国人旅行者の訪問先や行動、さらにはニーズを深く理解することで、パーソナライズされた旅行プランや販売計画など様々なを企画を提供することができます。
また、夜間に訪日外国人の出入りが多い場所では、サポート体制を構築するなど、トラブル発生時にも安心できる独自のサービス環境を提供でき、競争優位性を築くことができます。
効率的な施設運営
インバウンド人流データを活用することで、施設の混雑状況を時間帯や曜日別に可視化することができます。また、国籍別に状況を捉えることもできるため、例えば、人気観光スポットの特定時間帯による外国人観光客の集中を避けるためにこの分析結果のデータに基づき、スタッフの配置調整や、混雑緩和のための事前案内など、施策を行うことができます。これにより、訪日外国人旅行者の満足度向上と施設運営の最適化を両立することができます。
インバウンド分析システム:インバウンドアナリティクス+の登場
クロスロケーションズでは、これまでのインバウンド分析課題に応えるため、「インバウンドアナリティクス+」というサービスを提供しています。
このシステムは、世界42億IDのグローバル位置情報データを基に、訪日外国人の動向を高精度に分析・可視化します。デスクトップ上からいつでもマーケティング戦略の策定から施策の効果検証までをトータルにサポートします。

これまでもクロスロケーションズは、入国制限の緩和以来グローバルのスマホ位置情報データを活用した都市や観光地の訪日外国人旅行者の来訪の増減や国別割合などの分析レポートや来訪データを提供して参りました。
日本国内人流のデータ主に分析プラットフォームとして提供している主製品の「Location AI Platform🄬」のオプションメニューとしても、訪日外国人旅行者の人流が分析できる3種類のLAPインバウンドウィジット(Webアプリケーション)を提供しています。その他にも、位置情報データでとらえた分析結果から集客支援につなげる広告サービスまでをシームレスに提供しています。
インバウンド分析の主な機能
1.日ごとの訪日外国人旅行者の来訪分析
外国人旅行者の日ごとの来訪傾向を分析いたします。ピーク日や来訪パターンを把握し、需要に合わせた施策の立案をサポートすることができます。分析は、LAP上からインバウンド専用の分析地点(POI)と分析期間などの条件を設定することで、日別の訪日外国人の増減と居住国別の分布をグラフで確認することができます。

2.時間帯ごとの訪日外国人旅行者の来訪分析
訪日外国人旅行者の来訪傾向を各時間帯における特徴を理解し、最適なサービス提供や施策につなげることができます。LAP上からインバウンド専用の分析地点(POI)と分析期間などの条件を設定することで、時間帯別の訪日外国人の増減と居住国別の分布をグラフで確認することができます。

3.訪日外国人旅行者の回遊経路分析
特定のエリアに訪れた外国人旅行者がその前後30分にどの場所を訪れたのかを地図上から把握することができます。また、国別に指定した条件で回遊経路を表示することも可能となりますので、観光地や施設における国ごとの外国人旅行者の行動を詳細に把握し、さまざまな施策と連携した戦略立案をサポートすることができます。

4.インバウンド分析レポート
観光地の外国人旅行者を分析するレポートサービスを提供しています。グローバルの位置情報データを基に分析することで、さまざまなビジネスの意思決定を支援し、戦略的なマーケティングや施策の実行に役立てることができます。

5.インバウンド分析オプションメニュー
- 移動経路メッシュ分析:特定地点を訪れた外国人の移動経路を可視化。
- 滞在メッシュ分析:外国人観光客が集中するエリアをメッシュ単位で把握。
- カスタマイズインバウンド分析レポート:お客様のニーズに合わせた独自分析レポートを提供。

インバウンド分析サービスの料金について
インバウンドウィジェットオプション
サービス名 | 費用 | 内容 |
---|---|---|
インバウンドアナリティクス+ | 240万円(税別)※年間契約 ※月額20万円(税別) | 200POI(分析地点)まで分析可能(追加購入可能) |
インバウンドウィジェットのみを利用 | 150万円(税別) ※6カ月 | 契約期間中最大40回の更新またはインバウンドPOIの追加が可能です。 |
既存LAPのダッシュボードにインバウンドウィジェットを追加の場合 | 132万円(税別) ※6カ月 | 契約期間中最大40回の更新またはインバウンドPOIの追加が可能です。 |
・インバウンドウィジェット(訪日外国人旅行者の人流分析機能)3種のみを新たに利用開始する場合:
月額25万円、半年間契約150万円(税抜)
契約期間中最大40回の更新またはインバウンドPOIの追加が可能。
・LAPのユーザー、またはLAP利用開始と同時に利用開始する場合:
分析可能回数(地点数など)月額22万円、半年間契約132万円(税抜)
契約期間中最大40回の更新またはインバウンドPOIの追加が可能。
インバウンド分析に関する記事
グローバルの位置情報データを活用したインバウンド分析はさまざまな場面で利用が進んでいます。
京都 花見小路周辺のインバウンド分析
京都祇園地区「花見小路」周辺におけるオーバーツーリズムにおけるインバウンド(訪日外国人旅行客)の行動分析。引用:日本経済新聞:2024年5月31日
インバウンド復活による最新のデータ分析
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20230411c.html”
インバウンド復活 外国人観光客はどこから?最新データを分析。引用:NHK首都圏ナビ
さいごに
インバウンド分析は、訪日外国人旅行者の動向を正確に把握し、効果的なマーケティング戦略を策定する上で欠かせない手法となりました。訪日外国人向けの施策を最適化し、競争力を高めるためにも、企業や自治体が今すぐ取り組むべき重要な課題の一つです。
「インバウンドアナリティクス+」の登場により、これまでインバウンド分析の手法やサービスを導入できなかった方々も、クラウドサービスを通じて簡単に分析を行えるようになりました。国内最大級のグローバル位置情報データを活用し、訪日外国人の動向分析を今すぐ始めてみませんか。
観光資源の効果的な活用、ターゲットを絞ったプロモーションの最適化、そして新たな施策の立案と成果向上を目指す皆様からのお問い合わせをお待ちしています。
人流データを活用したインバウンドアナリティクス+のデモはこちら
無料で気になるエリアの分析結果をご案内いたします。
多角的に人流データを活用した分析にご興味のある方は以下、人流分析プラットフォーム「Location AI Platform®(LAP)」のデモをお申込みください。こちらも無料で気になるエリアの分析結果をご案内いたします。
グローバルデータを活用した訪日海外旅行者向けのスマホ広告サービスや、インバウンド向けの多言語に対応した広告作成も提供しております。インバウンド広告についてご興味のある方は以下のインバウンド広告サービスページをご覧ください。
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