海外旅行を計画するとき、初めて行く国ならその国について事前に知っておくことが大切ですよね。日本を訪れる外国人も同じように思うことでしょう。そして、このような外国の観光客が、訪日前にスマートフォンで日本について知ることができ、それが役に立つ情報だと思えたら素晴らしいですよね。
外国人が日本のことを知る手助けをするための方法について、ご存知でしょうか?外国人が訪日を計画中、または今後日本旅行を検討中の段階で事前に広告を見せられるインバウンド(訪日外国人向け)広告の最先端である「旅マエ」広告について以下、わかりやすく解説いたします。
旅マエ広告とは?
皆さんは旅行に行くとき、何日前に予定を立てますか?特にフリープランで海外旅行の計画を立てる際、事前に宿泊先や食事をする場所をきちんとリサーチし、計画を立ててから旅立つことが多いかと思います。航空券だけ購入して無計画に旅立つバックパッカーの方もいますが、少数派でしょう。
つまり、訪日する外国人も日本に来る前に旅行の計画を立てている方がいるため、日本に来てから広告を見せてもタイミングとしては遅いことがあります。
であれば、外国人観光客に広告を見せるタイミングを早め、旅行計画を立てる前、または、立てている段階で広告を配信したいですよね。そうした思いを形に変えるのがインバウンド広告の「旅マエ広告」なのです。
旅マエ広告と他のデジタル集客施策との違いは
位置情報を活用した旅マエ広告は、訪日を検討している可能性が高い外国人観光客に対して広告配信を行うサービスです。他にも様々なデジタル施策はありますが、大手プラットフォーマーが提供しているディスプレイ広告やリスティング広告、SEO(検索エンジン最適化)で行うコンテンツ施策での集客とはどのように違うのでしょうか。
具体例として、「国内 観光スポット」という検索キーワードを考えてみます。外国人観光客がまだ日本をよく知らない段階で集客したい観光スポットやサービスをピンポイントに検索を行う可能性はありますが決してその人数は多くはないでしょうか。
まずは「国名 ホテル」など、基本的な情報や有名な観光スポットから探すことが多いと想定されます。これらの集客には、あらかじめどのようなキーワードや情報が検索されるかを想定し、関連ある検索キーワードや訪れるメディア情報を検索しているユーザーに広告やコンテンツを見せて集客を行う方法となります。
SEOやリスティング広告との違いは?
SEOは、検索エンジンに対して特定のキーワードで上位表示を目指す対策です。広告主側の立場としては重要な施策であることは間違いないのですが、まだ日本に訪れていない外国人に向けて特定のキーワードを定めて検索上位を目指していくには専門的な知識が必要で、時間や費用がかかります。また、世界各国の言語でSEO対策を行うことは、簡単ではありません。
一方、リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を配信するサービスなので、訪日を検討している外国人に向けて、地域や言語、興味関心、連想される検索キーワードなど、さまざまな情報を元にシチュエーションを想定したアプローチができるのかもしれません。
また、ディスプレイ広告では、外国人が訪れる日本を紹介したメディアサイトやアプリに広告を表示するなど、興味を持っているユーザー層を捉えて広告を配信することができるので、効果的な施策として利用されています。
旅マエ広告のメリット
しかし、上記で紹介したデジタル施策の手法以外にも効果的な施策があります。それは、従来のデジタル施策は上記の通りオンライン上の行動履歴をもとにしたターゲティング広告が一般的ですが、グローバルな位置情報を活用した「旅マエ広告」では、インターネット上ではないオフラインでリアルな行動をしている外国人に向けて広告を配信することができるサービスです。
まだ日本での滞在先を決めていない段階で、旅マエのインバウンドターゲティングを通すことで「日本の〇〇の観光スポットに行きたい」や、「〇〇のホテルに泊まりたい」などの思いを刺激させ、対象の観光スポットやサービスに誘導することができるのです。
つまり、オンラインにおける検索結果での旅行の立ち寄り先ではなく、目的地そのものに広告を表示できることで、旅行の計画段階やその前から興味を引き、集客につなげることが旅マエ広告の大きな特長となります。
来日前に広告を見せる仕組みとは?
旅マエ広告は、グローバルに取得している位置情報をデータ活用することで、来日前の外国人をターゲティングする広告配信を行います。ここで利用される位置情報を活用したターゲティングの仕組みは、ジオターゲティングと呼ばれ、簡単に説明すると、人(スマホ)の位置情報を利用した広告配信サービスです。
ジオターゲティング広告では、特定の場所にいる人に広告を見せるだけではなく「過去に特定の場所にいた人や似た行動をした人」にもリーチを広げることが可能です。つまり、過去に訪日した外国人旅行者と行動が似ている人は、今後日本に再度訪日する可能性が高いというデータ予測をもとに、これまでリーチしにくかった海外の居住地にいる外国人に対しても効率的な広告を配信することができるのです。
さらに、旅マエ広告では、今後訪日する可能性が高い外国人をAIによる高度な機械学習で多数のユーザー層(オーディエンスセグメント)を抽出し、グローバルに広告を配信することができるのです。
ジオターゲティング広告ってなに?
他の広告施策に関する活用情報(位置情報データを活用した、ジオターゲティング広告とは?)で詳しくご紹介しておりますが、ジオターゲティング広告とは、スマートフォンなどの位置情報データを蓄積、分析することで、特定のターゲット層に広告を配信する方法です。
ここで重要なことは、過去の位置情報データを蓄積することです。
データを継続的に蓄積して分析することで、リアルタイムで行動している人や居住エリアだけに限らず、過去の類似行動パターンを持つユーザーを見つけて効率よく広告を配信することができます。
位置情報だけに頼らず、データの蓄積からユーザー行動予測を行うことで、より適切なターゲティング配信ができるようになったのです。
そして、それをインバウンド広告に活用したのが旅マエ広告です。
外国人が日本へ旅立つ前、日本旅行の計画段階で、外国人が名前を知らない地名や観光地、食べ物などの広告を見せることができます。旅マエ広告は、訪日の計画段階の外国人に対して訴求することができ、さらに外国人観光客の追跡が可能なため、広告の配信終了後、6か月以内に訪日した人数の計測なども可能です。きめ細やかな広告の効果検証もできます。
個人情報の取り扱いについて
スマートフォンなどの位置情報データを活用して、データを蓄積、分析、広告を配信と聞くと、個人情報を心配される方もいるでしょう。
ここでご紹介した旅マエのシチュエーションで行うインバウンドターゲティング広告は、世界247の国と地域など、合計42億台のスマホ端末から発信された、ユーザー許諾済みの位置情報(スマホ広告ID)データを利用しています。
しかし、これらのデータすべては個人情報を取り除いた形でデータベースに蓄積し、活用しています。人の移動データを扱うにはプライバシーが極めて重要となりますので多くの団体や政府機関と同様にプライバシー基準を策定しています。
旅マエ広告を配信できる国
インバウンド(訪日外国人)対策に向けた旅マエ広告の施策では、世界44カ国に向けて広告配信が可能です。対象とする国は、訪日する外国人観光客の中でも多いアメリカや、ヨーロッパ、東南アジアなどの国々で、旅マエ広告を利用することができます。
インバウンド広告を配信できる国(2023年7月現在)
国と地域 | 潜在リーチ (M= 100万人) 2023年7月更新 |
---|---|
アメリカ | 229 M |
イギリス | 37.5M |
フランス | 33.2 M |
ドイツ | 32.5 M |
アイルランド | 1.41 M |
オランダ | 7.85 M |
イタリア | 16.72 M |
スペイン | 5 M |
シンガポール | 4 M |
香港 | 4.4 M |
台湾 | 0.5 M |
インドネシア | 59 M |
タイ | 3.6 M |
ベトナム | 14 M |
フィリピン | 6.8 M |
マレーシア | 28 M |
インド | 301 M |
サウジアラビア | 13.95 M |
アラブ首長国連邦 | 5.3 M |
トルコ | 48.6 M |
オーストラリア | 15.1 M |
ニュージーランド | 2.7 M |
カナダ | 34 M |
メキシコ | 64 M |
総計 | 10億3,500万 |
アメリカ、タイ、オーストラリア、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、香港、スペイン、ニュージーランド、インド、オランダ、アイルランド、サウジアラビア、トルコ、アラブ首長国連邦
まとめ
日本への旅行を考えている外国人に対し、来日前の旅行計画を立てるタイミングで広告を配信できる「旅マエ広告」のメリットはご理解いただけたでしょうか。
旅マエ広告は、幅広い国々に広告を配信できるだけでなく、国ごとに広告のクリエイティブや言語を変えるなど細やかな設定も可能です。日本への旅行を楽しみにしている外国人に対して、魅力的な情報や旅行プランを提供することで、日本の観光産業の活性化やお客様の事業やサービスを効果的なタイミングで広告展開いただくことができます。
その他、来日中の外国人旅行者に向けた「旅ナカ」や来日後の「旅アト」においても効果的な広告展開ができますのでインバウンド消費へ広告展開をお考えの場合は、この機会にご検討ください。