インバウンド(inbound)は、主に旅行業界や観光業界では、外国人観光客が日本へ訪れることを指す言葉としてが使われています。日本へのインバウンド(訪日外国人旅行者)需要が円安を背景に増加している中、全国各地で訪日外国人をターゲットにした効果的なマーケティング施策が求められています。
本記事では、クロスロケーションズがコロナ以前からグローバル位置情報を活用した広告サービスを提供している経験を基に、インバウンド広告の基本的な仕組みやその特徴と活用方法について分かりやすく解説いたします。インバウンド需要を取り込む施策を検討中の方は、訪日外国人旅行者にアプローチができる効果的な広告戦略を学び、ビジネス戦略に取り入れてみてください。
インバウンド広告とは?
インバウンド(訪日外国人向け)広告は、日本を訪れる外国人旅行者をターゲットにした広告です。訪日外国人がより快適な滞在や充実した観光体験を楽しめるように行動を促したり、外国人旅行者の満足度を高めるような情報発信や購買行動につなげる情報を届けることを目的とした広告サービスです。
クロスロケーションズが提供するインバウンド広告は、世界247の国と地域のオーディエンスに国内最大級の世界42億IDスマホ端末から発信されたユーザー許諾済みの位置情報を元に、海外に推定居住地を持つ端末(広告ID)が日本国内に旅行へ訪れた際に広告を配信し、店舗や観光地へ誘導することができます。また、広告配信後もGPSの位置情報をもとに来店・来訪計測を行うことが可能です。
インバウンド広告の特徴
急増する訪日外国人旅行者に対して行うインバウンド対策では、有効な見込み客の行動(カスタマージャーニー)に沿ったアプローチを行うことができます。グローバルの位置情報データを活用することで、外国人旅行者のタイミングに沿った広告の配信からインバウンド旅行中に店舗や観光地にどのくらい訪れたかを計測することができるのも特徴になります。
インバウンド広告のカスターマージャーニーの種類
インバウンド広告には、外国人旅行者の行動段階に沿った、旅マエ(訪日前)、旅ナカ(旅行中)、旅アト(帰国後)の3つの場面があり、デジタルを通して目的に応じたアプローチができるのは、この位置情報データを活用したデジタルマーケティングの特徴です。広告主は、外国人旅行者の各段階に合わせてターゲットにアプローチすることができます。
インバウンド広告配信(インバウンド・ターゲティング)の特徴
特徴1.国籍別に広告配信対象が選択可能
世界24ヶ国のグローバルなスマホユーザーの位置情報データより、スマホID別の「ホームロケーション(居住地・国)」を判定し、そのIDが日本国内に訪れた際に広告を配信
※日本国内に居住(日本に滞在している為、対象のインバウンドである訪日外国人ではない)している外国人を除くことが可能です
特徴2.国内での配信地点(店舗や施設)・エリアが選択可能
訪日外国人旅行者の国内での位置・滞在を位置情報から判別して適確なTPOで広告を配信
特徴3.来訪・来店計測が可能
広告配信後、実際に訪日外国人旅行者が店舗や観光地を来訪したかを計測して広告効果を判定
特徴4.旅マエ、旅アト、の広告配信で旅行者のフォローが可能
世界のスマホユーザーの位置情報データにより訪日中に加えて、訪日の前、帰国後も44の居住国の特定エリアを指定して広告配信が可能
グローバルな位置情報を活用したインバウンド広告の仕組み
これまでに紹介した位置情報データを活用したインバウンド広告の特徴は、主にスマートフォンやタブレットのように持ち歩くモバイルデバイスの普及により活用の幅が広がりました。
主に広告や分析などのマーケティングに利用される位置情報(広告ID、緯度・経度、時間など)では、観光地や観光名所で利用されているスマホアプリのGPSやWi-Fi、モバイルネットワーク接続などから利用者の許諾を得た情報を取得して利用しています。
クロスロケーションズは、世界247の国と地域、42億端IDの端末よりハッシュ化された国内最大規模の位置情報とそのデータを基にデバイスごとに出身国と出身地を推計した情報を利用しています。これらを活用することで、全世界のスマホ端末をターゲットとした広告配信を行っています。また、海外に推定居住地を持つ外国人が日本国内に来訪した際に、訪日外国人として判断をしてアプローチすることも可能です。
インバウンド広告の有効な活用とは
インバウンド広告を最大限に活用することで自治体や店舗を持つ企業やメーカーなどさまざまな業態でメリットをもたらす可能性がありそうですよね。特に、外国人旅行者へ観光地誘致のためのイベント情報の提供、割引クーポンの配信、観光プランの紹介など、魅力的な情報の提供を通じて、外国人旅行者の興味と関心を引き寄せることが重要になってきます。
観光地やイベントはより多くの外国人旅行者に知られることで、観光地の誘致が促進され、訪日外国人旅行者が飲食店や観光施設などを利用する機会が増えることになります。また、そのことにより地域の観光業や商業施設の売上が向上し、地域経済への貢献が期待できます。それでは、以下にインバウンド広告の活用方法についてまとめます。
インバウンド広告の活用方法
活用方法1.日本全国の観光地への集客
訪日外国人におすすめの観光地を誘致することができます。近隣の観光スポットや観光名所に訪れた際に、関連する観光地の広告を配信することで、外国人旅行客の興味を引きつけ、新しい観光地の発見を促すことができます。
活用方法2.観光地情報や各地でのイベントや体験情報の提供
お得な観光情報や各地でのイベント情報やレストランの特別プラン、観光名所の営業時間などを提供することで、外国人旅行者の滞在体験をサポートし、満足度を高めることができます。
活用方法3.訪日前の外国人旅行者への情報提供
訪日前にも効果的な情報提供が可能です。訪日を検討している外国人旅行者に対して、日本の観光地や文化に興味を持つような情報を提供することで、彼らの来日意欲を高めることができます。
活用方法4.訪日履歴のある外国人旅行者への情報提供
外国人旅行者が日本に来日した後に旅行者に対して、日本のサービスを思い出して購買につながるために越境ECでの集客や売上に繋げる販売促進としてのアプローチや国内の魅力的な観光地情報やおすすめのショッピング情報などを広告で見せることにより、周辺の友人や訪日外国人観光客のリピート率を向上することができます。
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まとめ
インバウンド広告は、訪日外国人旅行者をターゲットにした効果的なマーケティング手法です。位置情報を活用したインバウンド広告を利用することで、リアルタイムで訪日中の外国人に向けた最適な広告を配信したり、訪日前や訪日後にも広告を配信することができます。
日本を訪れる外国人旅行者に対して魅力的な情報を提供することで、観光産業の活性化や経済効果の向上につながります。是非インバウンド広告を活用してみてください。
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